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2025.05.29
トレンド

【メーカーが教える】失敗しないCMSの選び方

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はじめに

現在、日本には大小、商用/オープンソース合わせて数百のCMSがあると言われています。

その中で自社にあったCMSを選定するのは非常に困難です。

ただ、皆さんも比較サイトなどをご覧になると、よく聞くCMSしか出てきていないのにお気づきかもしれません。

後述させていただきますが、一定規模のサイトの運用に耐えられるCMSは多くないので、選定のポイントさえ押さえてしまえば、

最適なCMSに出会える可能性は高くなるでしょうか。

そういう私も何百というお客様に HeartCore CMSを紹介し、選定の場に立ち会って来ました。

営業をしてきた中で特にCMS選定において重要なポイントと思えるものをいくつかご紹介させていただきます。

1.これだけは抑えよう!3つのポイントでCMSを分類

CMSを分類しようとすると、大きく下記のように分けることができます。

①料金    ー無料 or 有料

②配信方法  ー動的 or 静的

③サイト規模 ー大規模 or 小中規模


まずはCMSを導入しようとするサイトの予算、性質、規模によってふるいにかけましょう。


①料金    ー無料 or 有料

 無料のCMSは金額的にはお財布にも優しく、利用する上での予算的なハードルは低いでしょう。

 ただし、大半がオープンソースCMSで、有事には誰も責任を負ってくれません。

 また、WordPressなど世界的に使われているCMSではPlug-in(拡張機能)がありますが、作成者が個人のエンジニアである

 ケースや、WordPress本体がバージョンアップしてもPlug-inはバージョンアップ対応していないなど、セキュリティ上の

 懸念も多く残ります。

 脆弱性が発見されることも多く、セキュリティパッチが出るたびに作業が発生するなど

 運用上の負荷も大きくなります。


②配信方法  ー動的 or 静的

 CMSには動的、静的の2種類があります。

 静的CMSはCMSで作成したHTMLページを公開前に事前にWebサーバにアップする仕組みで

 動的CMSはユーザーがWebサイトにアクセスしたタイミングでページを構成するパーツを組み合わせてHTMLを生成する

 仕組みになっています。

 前者は自治体など短期間で変化しない情報を大量に掲載するサイトに適しています。

 逆に後者は、会員サイトなどユーザー毎に情報が変化するサイトや大量の製品情報をDBと連携して掲載するようなサイトに

 適しています。

 導入対象のサイトがどのような特徴を持ったサイトなのかで採用するCMSの種類が変わります。


③サイト規模 ー大規模 or 小中規模

 サイトの規模はページ数や管理者数で判断することがあります。

 何万ページも管理するサイトでは、ページの管理方法や表示速度が重要です。

 必ず自社サイトと同ページ数の規模のサイトの実績があるかを確かめましょう。

 また、管理者数についても少人数でサイト運用する場合と複数の支社や店舗など、多数の管理者で運用する場合で大きく変わります。

 CMSの中には個人利用を想定しているようなCMSも多く、2〜3人の管理者が同時に作業を行うだけで

 管理画面が動かなくなるといったケースもよく耳にします。

 サイト訪問者だけでなく、管理者側の運用のしやすさにも影響しますので、注意しましょう。


上記の3つの選定した上で、下記について考慮することで、さらに最適なCMSに一歩近づきます。


2.より最適なCMS選定のために +αのチェック項目

1.目的と機能の適合性

 ・自社の目的に合った機能を有しているかを確認する。

 ・ブログ中心なのか、ECサイトなのか、多言語対応が必要かなどを考慮する。

 ・マイページなどログインが必要なサイトの場合、認証機能やユーザー毎のコンテンツの出しわけ(パーソナライズ)ができるか。

CMSメーカーは出来ないことでも「できる」と言います。それが製品のカスタマイズが必要な場合は、

バージョンアップなどの保守運用にも大きく影響してきますので、注意しましょう。


2.運用・管理のしやすさ

 ・管理画面が直感的に使いやすいか

 ・非エンジニアでも更新でき、運用される方のITレベルに応じた管理画面が用意されているか

 ・ユーザー管理や権限設定が適切にできるか

 ・承認フローの有無、プレビュー機能、公開スケジュール設定機能など、ToBeに定める運用方法に適合するか

特に大規模サイトになればなるほど関係者の数も増えますので、より使いやすい管理画面と、

細かな権限設定ができるかが運用ミスを防ぐ重要なポイントになります。


3.セキュリティとサポート体制

 ・定期的なアップデートやセキュリティパッチが提供されているか

 ・セキュリティ基準の厳しい上場きぎょうや金融関連の導入事例があるか

 ・技術サポートやドキュメントが充実しているか

 ・問い合わせへの返答スピードは適切か

 ・ユーザー会やコミュニティがあるとユーザー同士での活用方法の情報交換の場があるか

海外製品は問い合わせに対し、2週間〜1ヶ月回答がないこともザラです。


不具合の連絡をしているのに、返ってきた回答が「仕様です」の一言で片付けられる例も。

メーカーの企業規模によってサポート人員が不足しており対応のスピードや質が保てない場合もあります。


また、問い合わせ以外にもドキュメント類やコミュニティが充実していれば、

日常の運用での小さなお困りごとの解決や、自社に合った運用方法が見つかりやすくなります。


3.最後に

CMS選定は長期運用を見据えて慎重に行うことが大切です。


選定に失敗しないRFPの書き方や調査の仕方などお伝えすることも出来ますので、

お困りのことがございましたらお気軽にお問い合わせください!

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