コラム
HeartCore CMSで見る、CMSの進化と選ばれ方の変化

はじめに
HeartCore CMS CMSは2009年の会社設立以来、大変多くのお客様にご採用を頂いてきました。
私が入社した2010年当時は、Web2.0というキーワードが国内で定着し、Webサイトの重要性が認知され、
広義で広範囲に適用される「HTMLを知らなくてもWebサイトが作れる魔法のツール」としてCMSの導入が進みました。
それから15年。
今、HeartCore CMSはどのようなお客様・どのようなサイトで選ばれるのかをご紹介します。
1.HeartCore CMS 導入実績
HeartCore CMSは2009年の販売以来、大変多くのお客様にご採用を頂いております。
2025年1月現在、700社を越える数の導入実績を積み上げて参りました。
多種多様なWebサイトへ導入を頂き、業種業態も問わずご利用を頂いております。
商用のCMSでは圧倒的な導入実績数となります。
この導入実績数は、ハートコアがお客様からご提供頂く様々なWebサイト運用のノウハウの結晶であり、
この結晶は新たにご導入頂くお客様にご提供するノウハウとして姿を変えて、
より多くのお客様にHeartCore CMSを使った最適で有効性の高いWebサイト運用をご提供しております。
2.HeartCore CMS の市場におけるポジションとシェア
私がCMSの世界に携わった2010年から現在までの15年間で市場は大きく変化しています。
当時は軒並み外資系企業が手掛けるCMSが日本国内に進出し、大手お客様に選定されていました。
また、当時営業資料として持ち歩いていたCMS評価資料には、国内外の製品合わせて40もの製品が並んでいました。
当時、その中でもHeartCore CMSは数少ない“動的CMS”として大半が静的CMSの中、
今後来るべきコンテンツのパーソナライズや基幹システムからのデータインターフェースを得意とするCMSとして
“動的CMSの先駆け”と位置づけられておりました。
HTMLファイルに書き込まれたコードを描画する静的CMSはパフォーマンスに優れ、
ファイルサーバーからWebサーバーへのアップロードさえ済んでしまえば、確実にWebサイトが表示される仕組みなのに対して、
動的CMSはページを構成する画像やテキストをパーツとして分けてデータベースに保持し、
閲覧ユーザーがページに訪問した際にパーツを組み上げてひとつのWebページを描画する仕組みが故に、
動的CMSはパフォーマンスが悪く、
データベースの破損時にはページが表示されない不具合に見舞われるという懸念が広く蔓延していた時代でもありました。
広報部門にはパーソナライズが出来ることは非常にウケが良かったのに対して、
静的運用のサーバー管理に慣れている情報システム部門の方々には、
データベース利用型の動的CMSはリスクと捉えられ敬遠されていた時代でもありました。
しかし、時代の進歩と共に会員サイトやECサイトが急激に増え、それぞれの会員属性に応じたパーソナライズやレコメンド、
基幹システムとの連携がWebサイトの当たり前になると見込んでいたハートコアは、
「Webサイトは一番働くリアル営業マンである」というキーワードとともに世に浸透し、
動的CMSの需要とともに導入数を増やして行くことができました。
HeartCore CMSの価格については、中価格帯から高価格帯のポジンションと認識しています。
それぞれのメーカーには販売戦略があり、価格設定の真意を探ることは出来ませんが、HeartCore CMSは多機能であることと、
動的CMSでありながら静的CMSに劣らない表示パフォーマンスを持ち、
大勢のCMS管理者ユーザーが同時間帯にコンテンツの更新を掛ける大型サイトでの運用を想定しているため、
非常に軽快なパフォーマンスで高評価を頂いており、これを維持する開発コスト面を含めた製品価格を設定しております。
また、暗号化されたデータベース内でコンテンツをパーツとして管理しているため、
改ざんの対象となる物理的なHTMLファイルを保持しません。
昨今Webサイトの改ざんや情報漏洩が注目される中、HeartCore CMSは極めて改ざんがしにくい作りになっており、
高価格帯に位置するHeartCore CMSが選定される要素のひとつとなっています。
最高価格帯に位置する外資製品は、M&Aによって機能強化を進めており、
Webサイト周辺のサービスが豊富に存在しているのは事実です。
また、本格的なマーケティング機能を有している製品もあります。
ただ、このような製品からHeartCore CMSに乗り換えて頂くご商談は毎年数件あります。
大きく理由は2つあり、
1番の理由は、高機能すぎるが故にその費用に見合った運用をすることができず、投資対効果を得られていないという理由が一番です。
2番目の理由は、外資製品ならではですが、製品サポートのパフォーマンスが悪いという内容です。
これに対してHeartCore CMSは、日本国内でサポートを完結できる点やCMSの本質の機能にこだわっている点で、
この1点の問題点を明確にクリア出来るCMSとして高評価を頂いております。
これまでのCMSビジネスの中で、年間利用継続率も95%を切った年はなく、
一度導入頂くと非常に長くご利用頂くお客様が多いのもHeartCore CMSの特徴です。
それにより、これまで売上高ベースで9年連続シェアNo.1※という調査結果を頂いております。
日頃お客様のWebサイト運用に立場に立って、製品のあるべき姿を常に考えて開発している弊社の製品開発チームと、
HeartCore CMSの柔軟さをアピールし、お客様に寄り添った提案活動が出来る営業チームの努力の賜物だと感じております。
3.HeartCore CMS 導入サイトの傾向と特徴
HeartCore CMSは年間で20〜30社ほどのお客様に導入頂いております。
2010年〜2015年には年間平均40社の導入数を誇っておりましたが、
この期間の導入は、当時営業として携わった私自身でも、
HeartCore CMSは少しTo MuchなWebサイトへの導入もあったと感じています。
それは、Webサイトそのものの完成形が定義されておらず、
成長市場にありがちな無限に発出される新しい機能や潮流、流行に対応するために「CMS=何でも出来る魔法のツール」であり
「多機能で最先端の機能を搭載するHeartCore CMS」に対する期待から、
「これさえ入れておけば、何でも対応出来る」という評価となり、
向き不向きに囚われずHeartCore CMSが選定されたというのが実情でした。
しかし、今では世の中のWebサイトへの理解が高まったことで、一概にCMS言っても得意不得意があり、
特に可変性の少ない情報提供だけを目的とするようなWebサイトにはHeartCore CMSはおろか、
オープンソースや安価な静的CMSで事が足りることを理解されるようになりました。
その結果、最近では以下の用途でHeartCore CMSを導入頂く傾向が強くなっています。
1)会員サイト
基幹システム等で保有する会員データを、会員属性をもとにコンテンツを出し分け、パーソナライズすることが可能。
2)検索系サイト
HeartCore CMSが標準で搭載しているサイト内検索機能を活用し、
製造業の部品検索サイト・メディアサイトの記事検索・求人・不動産・中古車検索サイト等で導入いただいております。
会員データとの掛け合いで検索結果を会員属性に併せてパーソナライズすることも可能。
3)イントラサイト
社内ポータルサイトや代理店ポータルサイト等、特定の利用者にクローズな情報を提供する属性のサイトは、
HeartCore CMSの得意分野ともいえます。
社員データや取引先データの属性をもとに、閲覧可能な記事を制御したり、
取引先との取引実績に応じて卸価格を自動変更し表示する等、可変要素の高いイントラサイトに採用頂いています。
4)分散管理型サイト
ホテルや百貨店等の支社・支店等を多数持ち、
それぞれの拠点で担当箇所のコンテンツ管理を行う分散管理型Webサイトへも多く導入いただいております。
HeartCore CMSが持つ“管理画面ビルダー”で、ITリテラシーが低い方でも入力フォーム形式で簡単に記事の作成が可能となる
管理画面を設定ベースで用意することができ、分散管理をより効率よく行うことが可能です。
もちろん、上記に当てはまらない多様なWebサイトで導入されておりますが、
代表的な導入事例として4つピックアップしてご紹介いたしました。
最後に
HeartCore CMSはSaaSでの提供も開始し、大規模サイトでもクラウド環境下で安定した運用ができるようなプランも
ご用意しております。
ハートコアはこれからもお客様の声を真摯に受け止め、時代のニーズに合ったより良い製品開発を目指してまいりますので、
これからのHeartCore CMSにもぜひご期待ください。